2020.6.17
高崎市にお住いのお客様よりご連絡がありました。
「瓦から釘が出ているよ。」と家の前を通る業者に代わるがわる言われるので気になるようになっていたそうです。
確かに瓦から釘が出ているところが見えるので一度どういうものだか見てもらいたい、とのことでした。
写真のベランダからも釘が出ているところが見えるそうです。
お客様のお話によると、しばらく家を人に貸していたそうで、その時に一度雨漏りしたので直してもらったそうです。
その後は雨漏りはしていないそうです。瓦も大きくずれた様子は見られませんが、
釘の出ているところがどうなっているのか、さっそく瓦屋根に上がってみることにします。
屋根の側面、ケラバを守る瓦の一つから釘が出ていることが確認できました。
屋根の側面にあたる板のことを破風板と言います。
この破風板の上に載って保護しているのがケラバ瓦です。
この部分を総称してケラバと言います。
このケラバ瓦のところの釘を注意してみて見たいと思います。
近くで見てみると、屋根の一番高いところ、棟のあたりのケラバ瓦から一本釘が出ています。
日陰になっていて見えづらいですが、釘が刺さっている側の下地の木部には横に真っ直ぐな亀裂が入っています。
木部が経年劣化して水分が飛んでしまうと、釘が刺してあるところの穴が広がってきます。
その結果、釘の効きが悪くなり、釘が浮いてくるようになります。
この木部の状態で、出た釘を打ち込んでもまたすぐに出てきてしまうでしょう。