2021.5.10
高崎市のお客様のお宅の瓦屋根を調査しています。写真は壁際の瓦の状態です。
壁側に積まれた板状の「土居のし」と屋根側の平瓦との隙間を埋める漆喰が傷んできているようです。
漆喰の内側に塗りこまれている粘土が漆喰のすき間から流れ出ているようです。
この部分の漆喰については上から新しい漆喰を塗る「詰め増し」という方法で対処します。
こちらは1階の屋根の北側の状態です。
屋根の南側と比べると日照時間が短い分、苔などの汚れが目立ちます。
こちらも漆喰をよく見ると端の方が欠けています。
こうしたところの漆喰は詰め増しよりも一度棟瓦を解体して新しい漆喰材を塗ってから棟瓦を積み直しした方が良いです。
こちらは同じ1階の棟瓦ですが南面です。
北側と違い苔などの汚れはなさそうです。ただ漆喰は陽射しに強いものではありません。
一部漆喰が割れているところがあります。漆喰の下から茶色の粘土がにじみ出ています。
こちらは漆喰が一部欠落しています。
粘土があらわになっています。
こうなると雨風にさらされて粘土は流れ出ていく一方です。
漆喰の傷みや粘土の流出を放置しておくと瓦を支えるものが無くなり棟瓦が崩れたりします。
棟瓦の崩れは雨漏りの原因にもなります。
現在では粘土は使わずに全て漆喰材を使って塗り直しします。
棟瓦については地震でも形が崩れないように補強してから漆喰材を塗り直しします。