2021.9.13
高崎市のお客様の日本瓦の屋根の隅へと向かう棟瓦(隅棟と言います)の積み直し工事をしています。
今回のお客様の屋根には屋根と屋根とのつなぎ目を守る役割の棟瓦が複数あります。
全ての棟瓦を積み直しするために費用も掛かりますので今回は高崎市の住環境改善助成事業の助成金を使うことになりました。
写真は棟の瓦を外しているところです。瓦は再利用して積み直しします。
平らなのし瓦を剥がしていくと土が出てきます。
これは塗り土と言って粘土を使って瓦を固定するやり方です。
粘土はすでに乾いてボロボロの状態になっています。
棟の瓦をまとめ上げる針金は銅でできているため腐食して緩んでいます。
棟の瓦を全て剥がすと、たくさんの乾いた粘土が出てきました。
塗り土工法はこの粘土が流出しないように粘土の側面を漆喰で固めて守っています。
経年劣化で漆喰が割れたり欠けたりすると、そこから粘土が雨で流れ出てくるようになってしまいます。
今回の棟の瓦の積み直しには粘土は使いません。全て漆喰材を使って行います。
粘土は袋に詰めて処分します。
屋根に残った乾いた粘土はきれいに掃除します。
そして今回は棟の瓦の形が崩れないように中心となる棟金具を野地板(屋根の板)にビスで固定していきます。