2021.9.21
高崎市で日本瓦の屋根の棟の瓦を積み直しする工事をしています。
棟の瓦は全て漆喰や針金が劣化していて形が崩れているため、
今回のお客様は高崎市の住環境改善事業の助成金を使い全ての棟瓦を積み直しします。
写真は一番上の冠瓦に針金を通すための2つの穴を開けたところになります。
棟の瓦は再利用して積み直ししますので外した瓦は場所ごとにまとめておきます。
既存の棟の瓦には塗り土工法で粘土が使われていましたが既に乾燥してボロボロの状態です。
棟の形が崩れてしまう原因の一つですので乾燥した粘土は全て取り除きます。
次に野地板(屋根の板)に棟金具を取り付けます。
写真の「Y」の字を逆さにしたような形の金具が棟金具です。
この棟金具を中心にして瓦を積み直しすることで地震でも形の崩れない棟瓦になります。
棟金具は真っ直ぐに積み上げていかなければなりませんので、
水糸を真っ直ぐに張って瓦を積み上げていく時の目印にします。
今回のお客様の棟の瓦は途中角度を変えたりするところがあるので慎重に作業します。
今回は粘土を使わずに漆喰材を使って全ての棟の瓦を積み直しします。
一番上の冠瓦に開けた2つの穴には棟金具とつながっているステンレスの針金を通して縛り上げています。
既存の棟の瓦には銅の針金が使われていたため切れたりしているところがありました。
棟の瓦の角度が変わるところには雨が入らないようにシーリング剤を塗って防水します。